カスタムフックを使ってReactでの開発をレベルアップしよう- Part 1

著者:Phuong Nguyen ーソフトウェアエンジニア、 Atlantic Team

ReactJS と React Native 開発において、カスタムフック(Custom Hook)という言葉がよく聞かれると思います。以前、開発者はクラスをベースにしてコンポーネントを作成していましたが、React 16.8以降、フックがよりシンプルな代替手段として人気を集めています。フックは、ライフサイクルの機能をコンポーネント内にカプセル化し、クラスが必要とする別々の関数を排除することができます。

ReactJSおよびReact Nativeでは、コンポーネントがUI表示に重要な役割を持っています。ただし、コンポーネントが論理データを提供しながら、ライフサイクル管理とフックを活用する必要がある場合もあります。こうした状況で、カスタムフックが非常に役立ちます。古いやり方とお別れして、新しいフックの時代に積極的に取り組んでみませんか。

カスタムフックの重要性と実装について説明します。

カスタムフックとは?

Reactにおいて、カスタムフックとは「use」で始まり、他のフックを呼び出だせるJavaScript 関数のことです。汎用的なカスタムフックを作成することで、 1 つのアプリケーション内で再利用できるようになります。また、複雑な機能を1つの関数内にカプセル化し、アプリケーション全体でのロジックの共有と再利用ができます。

カスタムフックの利点についてもう少し詳しく説明します。

カスタムフックを使用するべき理由は?

再利用性:カスタムフックを使用することで、同じロジックを複数のコンポーネントで共有して再利用することができます。これにより時間が節約でき、コードの重複が削減され、プロダクティビティを向上させることが可能です。

コード構成:コード構成と可読性を向上させます。複雑なロジックをカスタムフックに抽象化することで、コンポーネントのコードがシンプルになり、重要なポイントに絞られ、各コンポーネントの目的と挙動を理解しやすくなり、コードの保守性が向上します。

ーモジュラーアーキテクチャ:カスタムフックがモジュール化されたコードアーキテクチャを可能とし、コンポーネント内の基礎となるロジックをUI 関連のコードから分離することができます。分離をすることによって、コンポーネントがより軽量化され、異なるアプリケーション開発者同士の協業がしやすくなります。

複雑さの抽象化:カスタムフックは、複雑なロジックを抽象化し、コンポーネント内のコードをシンプルで理解しやすくなります。stateの管理、side effectの処理、その関連する関数を使うことで、シンプルで直感的なインターフェースを提供します。この抽象化により、複雑な機能を扱う際の認知負荷を軽減するのに役立ちます。

ーテストの向上:コードのテストがしやすくなります。コンポーネントのテスト範囲を絞り、ロジックの独立性を確保することで、より信頼性の高いテストを実行することができます。

コミュニティとコード共有:カスタムフックを利用することで、フックを作成し共有している開発者のコミュニティに参加することができます。多くのオープンソースのライブラリやフレームワークは、特定の機能をカプセル化したり一般的な問題を解決するためのカスタムフックを提供しています。これらのフックを活用することで、開発プロセスを加速し、コミュニティのナレッジを活かすことができます。

カスタムフックの作成

カスタムフックの作成は、以下の手順に従って行います。

ステップ1: 再利用したいロジックを定義します。

 

ステップ2:外部のモジュールやフックをインポート

フックフックのファイル内にはReactライブラリーから必要な外部のモジュールやフックをインポートします。使用用途に応じてuseState、useEffect又は他のフックなどインポートします。

 

ステップ3:カスタムフックの関数を定義

カスタムフックの関数を定義するため関数を作成します。関数名は命名規則に従う必ずuseという始まる必要があります。この関数はロジックを再利用するため使われます。

 

ステップ4:カスタムフックのロジックを実装

カスタムフック関数内には必要なロジックや機能を実装します。stateの設定、side effect処理、contextの利用、その関連する操作を実行します。

 

ステップ5:返り値

カスタム フックからどの値または関数を返すかを決定します。これらは、フックを使用するコンポーネントで共有されるリソースとなります。

 

ステップ6:カスタムフックのエクスポート

他のコンポーネントで使用できるよう、カスタムフックのファイル終わりにカスタムフック関数をエクスポートします。

 

ステップ7:コンポーネントでカスタムフックを使用

カスタムフックを呼び出し、Reactコンポーネントにインポートして使用し、返された値や関数を構造化します。

上記の内容はカスタムフックについての情報と、それらを作成する方法について詳細に説明しています。近日中にカスタムフックパート2として具体的なフックの例をご紹介します。パート2のブログはコチラ

 

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